桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿

それってもしかして私のこと?

うさぎとかめ①

もしもしかめよかめさんよ

せかいのうちでおまえほど

あゆみののろいものはない

どうしてそんなにのろいのか

童謡・唱歌 『うさぎとかめ』

作詞:石原和三郎 作曲:納所弁次郎 より

 

運動会 徒競走は 何のため?

           てれんぱれん

    うさぎとかめ

『うさぎとかめ』の童話は、走ることが速いと知られているうさぎと走るのが遅い動物の代表選手のようなかめとがかけっこをしたが、うさぎがかめをあなどり昼寝をしたためにかめに追い越されて、ゴールまでにかめに追いつくことができずにかめに負けてしまったという教訓的童話です。

うさぎ型人間には、自分の力を過信せずに油断せずに走り続けないとかめの歩みにも負けるのだよ、と教えています。

かめ型人間には、小さな歩みであったとしてもたゆまない努力を続けることで駿足で知られるうさぎにもかけっこで勝つことができるのだよ、と教えています。

その『うさぎとかめ』の童話について考えました。かめは泳ぎが得意そうだしうさぎは泳げなさそうなのに、なぜかけっこなのか?このかめは泳げないリクガメなのか?など疑問がたくさんわきます。かめがうさぎに足の遅さを馬鹿にされて競争しようというならば、泳ぎで競争した方が理にかなっていそうなのになぜ?あえてうさぎの得意種目で競争しようというのはかめには勝つための対策があるのかと思うがそれもなかった。うさぎはノウサギらしいけれど、泳げないリクガメをかめの仲間の代表に選ぶのは無理矢理感がありますよね。かめは水中では驚くくらい速く動けるのではないでしょうか? 

うさぎは時速80kmで走る個体もいるそうです。そんなうさぎが仮に時速70kmで走ったとしても長時間走り続けられるわけがありません。瞬発力で生きているのです。休まなければ死んでしまいます。しかもうさぎは夜行性です。かめは夜行性(沖縄)と昼行性(本州)とがいるようです。かめの歩みがどれほどのものか、種類にもよるし個体差もあるでしょうが時速1kmで歩くのも難しいでしょう。そのうさぎとかめをかけっこさせて、教訓的童話にしたのは、やっぱりうさぎにとってもかめにとっても甚だ迷惑なことですよね。うさぎは自分の力を過信したわけでもかめをあなどり油断したわけでもなく瞬発的に走ったあとに体調を整えるために休むだけでしょう。かめにしても夜行性か昼行性かどちらかなので、長い距離を歩き続けることは難しいのでしょう。12時間歩き続けてもうさぎが進む距離ほどは進めないのではないでしょうか?12時間歩いたあとはやはり休まなければ生きていけないのではないでしょうか?

それにかめは走れません。早歩きはできても走ることは無理でしょう。走るというのは足が全て宙に浮く状態を作りながら進むことですから。かめにはそれは無理でしょう。

童話『うさぎとかめ』で、子供たちは、足の速いうさぎがかめをあなどり途中で昼寝をしたのだと教えられ、かめは足は遅いが努力を続けたからうさぎに勝てたのだと教えられます。

 

なんだかなぁ〜。。  

 

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うさぎもかめもうさぎ型人間もかめ型人間もそっとしておいてほしいのだと思います。自分より足の遅いものをあなどり油断したと人格否定に近い見方をしてほしくはないし、その人なりの努力のあとはそれ相応に休み体調を整える時間が必要だというお話に変えることはできないかと、大多数のうさぎやかめに成り代わりお願いしたくなりました。『うさぎとかめ』のお話と歌のために傷つく子供はたくさんいるのではないでしょうか?少なくとも変な先入観をもたれることは、うさぎとかめ、うさぎ型人間とかめ型人間にとってよいことはありません。かけっこでの足の速い遅いは、ほかのことにも通じるわけではありません。足が速い人も国語は苦手だとか楽器演奏が苦手だとかは普通にあるし、足が遅い人でも料理の手際が良かったり工作がびっくりするくらい上手い人もいるのですから。

と、数日前から書きかけては挫折していた『うさぎとかめ』に関する記事を何とか書き上げた昨日でした。

    2023.10.29 7時頃

※『空想科学読本』の柳田理科雄先生なら私のようにくどくどと書かずに、『うさぎとかめ』の童話はうさぎとかめの走る平均速度から、かめが勝つことはほぼありえないことをさらりと立証してくださるのでしょうね。すでに立証済なのかしらん?

※どんなに能力が高くても怠けてばかりの人よりは、どんなときにも努力を続けることができる人の方が長い年月のうちには成果は大きなものになるだろうということには異論ありません。うさぎを傷つけることなしにお話を作ってほしかったと思います。