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それってもしかして私のこと?

生き延びる力

春風や 飛行機雲の 雨予報

          てれんぱれん

東洋経済ON LINEの2023.3.31の記事に、これからの社会を生き延びる力について、教育評論家の尾木直樹先生(尾木ママ)と脳医学者瀧靖之先生の対談記事がありました。

以下、引用です。

(尾木先生)2018年にOECD経済協力開発機構)は21世紀型スキルとして必要な力を「生き延びる力」と定義し、具体的に3つの力に整理・構成しています。1つ目は、「新しい価値を創出する力」。これは一人で考えて捻り出すのではなくて、みんなで議論していろんなつながりの中から生み出す力ね。2つ目は、「緊張とジレンマの調整力」。自然環境の破壊だとか、国や人種のぶつかり合いや戦争とか、色んな対立がある中で、これを暴力などで解決するのでなくて、バランスを取って調整する力。3つ目は、「自己を客観視する力(責任を取る力)」です。

(瀧先生)自然体験は、考えたり判断したり記憶するような認知機能知的好奇心や自己肯定感や新しいものを生み出す非認知能力、さらにはメンタルヘルスなど、さまざまな脳の領域によい影響をもたらすとされています。自然の中を歩いていると、普段は使わないさまざまな五感が刺激されるんですね。川のせせらぎや鳥のさえずりを聞いたり、綺麗な蝶や昆虫を見たり、そうして五感を駆使することで、考えたり、判断したり、記憶する等の、いわゆる高次認知機能がより働きやすくなると言われています。(太字はてれんぱれんによるもの)

 

お二人のお話を要約すると、乳児期のスキンシップや語りかけは愛着形成と後の自己肯定感に繋がり、幼児期から学齢期にかけての五感をフル活用した自然体験は、脳の発達にも認知能力及び非認知能力をつけることにもなり、ひいては21世紀を生き延びる力を育むことに繋がるということらしいです。

※認知能力とは知能などのように数値化し測ることができる能力で、非認知能力とは認知能力以外の能力で知的好奇心や自己肯定感、新しいものを作り出す能力など。

 

「幼児期から低学年までの間は、特に自然に触れ合い五感で様々なことを体感することが大切」ということは、たしか、養老孟司先生も同じことを仰っていましたね。

尾木ママといえば、私の中では「叱らない子育て」の提唱者で、「10歳まではきつく叱るようなことをしてはいけない。なぜならば心に傷が残るから。」というようなことを仰っておられた方ですよね。昔は対立意見の教育評論家とテレビでバトルを繰り広げていらっしゃいましたが、随分前から教育評論家といえば尾木先生で、対立する意見の方々をテレビではお見かけしなくなりましたね。尾木ママは「栽培型教育」のトップランナーみたいな方なのでしょう。