桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿

それってもしかして私のこと?

『あさがお』金子みすゞ

『あさがお』

金子 みすゞ童謡集 『わたしと小鳥とすずと』 JULA出版局 (1984.7.21第1刷) 1998.7.21第49刷 から

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あさがお

青いあさがおあっち向いてさいた、
白いあさがおこっち向いてさいた。

   ひとつの蜂が、
   ふたつの花に。

   ひとつのお日が、
   ふたつの花に。

青いあさがおあっち向いてしぼむ、
白いあさがおこっち向いてしぼむ。

   それでおしまい、
   はい、さようなら。

 

この『あさがお』をご存知なくても、「みんなちがって みんないい」というフレーズをご存知ない方は少ないのではないでしょうか?そうそう、そのフレーズは、この金子みすゞさんの『わたしと小鳥とすずと』の1フレーズなのです。

26歳で亡くなられた天才童謡詩人金子みすゞさん、その詩は科学の目を持つ詩だと称賛されました。亡くなられて50年を経てその詩をまとめて世に出してくださった矢崎節夫氏に感謝です。「すぐれたものは忘れられない」ことの実証のようです。今でも、数年おきに話題になる金子みすゞさん。

現代社会でも金子みすゞさんの科学的なものの見方は共感を呼びます。素敵な詩で子供達と一緒に暗誦したいくらいに思っていました。

残念ながら、今年は朝顔を植えていないので、我が家の朝顔の写真を載せることができませんでした。朝顔は好きな花でよくいろいろな朝顔を植えました。そして、この詩をよく思い出していました。f:id:terenparenseijin:20230731200152j:image

 かつて植えた我が家の朝顔の一部

一番印象に残った朝顔は「織姫」でした。やわらかな白い花で、花に生まれたらこんなふうに咲きたいと思えた朝顔でした。その後、何度もさがしましたが織姫を見つけることはできませんでした。だから、余計に美しく感じているのかもしれません。もう一度会いたいって。

同じ花を見て

   美しいと感じた二人でも

        別の未来を見る明日

           てれんぱれん