傘さすか 濡れて歩くか 春の雨
てれんぱれん
「春雨じゃ、濡れてまいろう」
「春の雨」ときくと、すぐに思い浮かぶのがこの台詞です。今日は雨です。
雛菊「月様、雨が…」
月形「春雨じゃ、濡れてまいろう」
これは、大正・昭和期の劇作家行友李風が書いた新国劇『月形半平太 (つきがたはんぺいた) 』の、主人公・月形半平太が傘を差し掛ける舞妓・雛菊にいう有名な台詞です。
この台詞があまりにも有名なので、月形半平太を知らなくてもこの言葉をちょっと気取って使う人はいたのだとか。人気があった月形半平太のこの言葉はインパクトが強かったのでしょうね。春の雨は細かく静かな雨で濡れても大丈夫!と考えてしまいそうですね。でも、月形半平太の時代とは違って現代では黄砂もPM2.5も混じる雨ですから「濡れて歩く」は、しない方がよいですね。
雛菊さんが差し掛けた傘も今のジャンプ傘や折りたたみ傘ではなく、和傘(厳密な呼び方を知らないので、広義の和傘?)ですよね。
コロナでマスク着用が一般的な時期を過ごした今の若い世代には、風情より健康被害が気になることから、「春の雨」で「濡れて歩く」発想は、現実にはないのでしょうね。