生死の境をさまよう人が渡るのが三途の川だと、母の話からぼんやり認識していた私ですが、さて、母から聞いた話にでてくる川は本当に三途の川なのでしょうか?
六文銭は?
渡し舟は?
賽の河原は?
亡くなった方が渡るのが三途の川ならば生死の境にいる人が渡る川は三途の川ではないはず?
うーむ。
はてなマークがあちらこちらに飛び交います。
母がその川を三途の川だと言ったわけではなくて、後々に知った知識から子供の心に刷り込まれた三途の川物語なのです。
母の話によると、
(・は母の話 →は私の拡大解釈?想像)
・川は川幅が広く大変浅い川で水面が
キラキラ金色に光っている。
→当時、知っている一番川幅の広い川
を想像。水深はくるぶし程度。絶対
に溺れたり流されたりしない。
・川を歩き、渡り切るか戻るかを川の
中ほどで決める。
→川は裸足で歩ける。川底はキラキラ
光る砂で気持ち良い感触。川の水は
人肌くらいに温かい。
自分の印象では、その川を渡るのは大変心地よいもので、おどろおどろしい怖い話とは無縁の川。憧れに近い美しい川。
快晴の空に「春の海」が流れているような心が落ち着くやわらかで暖かな雰囲気に包まれた川。
三途の川物語には諸説あり私の母の話に出てくる川ももしかしたら三途の川なのかもしれないけれど、苦難の旅路が始まるわけではなさそうだということで、
「人の生死の境は幅広の川の中にあり、人はそこで自分の命について自己決定する」
ということで納得している私です。