花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かりき
林 芙美子
女性を花にたとえて、楽しく若い時代は短く苦しい時ばかり多いものだと解釈されています。
見頃ピークを過ぎたサツキ(上)と
雨で花が落ち集められた花がら(下)
この言葉は、『放浪記』の林芙美子さんが色紙などに好んで書かれた短詩の一部です。この短詩の全文を知ると、意味が違って感じられます。
風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福は
波間の鴎のごとく
漂渺とたゞよひ
生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる
私もよく知ってゐる
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
(太字はてれんぱれん)
太字の部分だけを考えても、冒頭の言葉とは少し違った、人生に対して前向きな、明るい希望を信じている人の詩であるように感じますね。でも、林芙美子さんは、ご自身のこの短詩の一部分を晩年?言葉を少し変えて、好んで色紙等に書かれていたのですね。晩年には、苦しいことばかり思い出していらしたのでしょうか?
ちなみに、↑のサツキですが、確かに花の時期は2週間くらいかもですが、ちゃんと剪定してあげると毎年、本当にきれいな花を咲かせてくれますよ。
5月30日のカーネーション
梅雨に入り、日に当てることが難しくなった母の日のカーネーションです。咲き終わりの花は9個ですでに切り落としています。梅雨入りが早くきたために、このままでは花開くことなく枯れていく蕾が増えそうです。今、咲いている花は切り花として室内に飾り、切り戻しをして秋に備えることにしました。
花のいのちはみじかけれど
その眩さは忘れられまじ
てれんぱれん
4月2日の満開の桜
哀しみと 喜びありて 人らしき
てれんぱれん